光の不思議 ― 身近にある「見えないもの」がくれる驚き

ひらめく - Inspire

毎朝、太陽の光で目が覚めたり、窓から差し込む日差しで部屋が明るくなったりするのって、当たり前のことだけど、光にはたくさんの不思議が隠れています。
見える光だけでなく、目に見えない光、光の速さ、そして光を通したり、曲がったり、反射したり…そういう性質のおかげで私たちは世界を見たり、色を楽しめています。

光の基本的な性質と不思議なポイント

この世の中には、「光って何だろう?」「どうして空は青いの?」「どうして虹ができるの?」など、ふだん疑問に思わないようなことにも、科学を知るとその秘密がわかります。
今日はその中でも、小学生にもわかる「光の不思議」について説明しながら、ちょっと変わった発明や、光について学べる場所をご紹介したいと思います。

光は波であり、粒子でもある

光は「電磁波」の一種で、波の性質を持っています。
でも同時に「光子」という粒のような性質もあり、量が多ければ明るく、少なければ暗く見えます。

光はまっすぐ進む

光は基本的に直線で進みます。
影ができるのも、どこから光が差しているかが分かるのも、この性質のおかげです。

反射・屈折・散乱

  • 反射:鏡に自分が映るのは、光がはね返るから。
  • 屈折:コップの水に入れたストローが曲がって見えるのは、光が曲がるから。
  • 散乱:空が青いのも、夕方赤く見えるのも、空気中で光が散らばるから。

光の速さ

光は秒速約30万キロメートル。
🌎地球を7周半できるほどのスピードです。

光の速さで火星まで何分?

火星まで光が届く時間は、地球と火星の距離によって変わります。
地球と火星の距離は 約5,600万 km(最接近時)〜約4億 km(遠い時) とかなり差があります。

光の速さ(秒速約30万 km)で計算してみると…

・最接近時(約5,600万 km)
56,000,000 km ÷ 300,000 km/秒 = 約 187秒(3分ちょっと)
・平均距離(約2億2,500万 km)
225,000,000 km ÷ 300,000 km/秒 = 約 750秒(12分半)
・最遠時(約4億 km)
400,000,000 km ÷ 300,000 km/秒 = 約 1,333秒(22分ちょっと)

だいたい3分〜22分、平均すると12〜13分くらいかかるんですね。

色の仕組み

白い光は、実はたくさんの色の光が混ざってできています。
プリズムや雨上がりの水滴で虹が見えるのはその証拠です。

光を使った面白い発見

Foldscope(紙の顕微鏡)
 紙を折って作れる安価な顕微鏡。光の屈折や透過を使って小さな世界を観察できます。

LED(発光ダイオード)
 省エネで長持ちする照明。青色LEDの発明で、今の照明技術が一気に進化しました。

光集束装置
 望遠鏡で遠くの星の光を集める仕組み。弱い光を逃さずキャッチできます。

🌈光について学べる博物館・イベント

  • 科学技術館(東京都):
     レンズや電磁波など、光にまつわる体験展示が豊富。
  • 千葉市科学館(千葉県):
     プラネタリウムと体験型展示が充実し、光や色の仕組みを親子で楽しく学べる。
  • パナソニック キッズスクール(オンライン):
     子ども向けに光の性質をわかりやすく解説している教材。
  • 光ミュージアム(岐阜県):
     光をテーマにした展示やアートを体験できる。

まとめ ― 自由研究のヒント

光の不思議は、実験や観察を通じて見えるテーマなので、親子の自由研究にピッタリです。

  • 空の色を毎日写真に撮って比べる(朝・昼・夕方)
    👉青空や夕焼けの色の違いから「光の散乱の違い」に気づける
  • コップの水にストローやスプーンを入れて覗
    👉屈折で「曲がって見える」ことを体験できる
  • CDやプリズムを使って、光の色を分けてみる
    👉白い光がたくさんの色でできていることがわかる

こうした身近な体験をまとめれば、きっと楽しい研究発表になるはずです。